
3人目を妊娠してるから抱っこ紐が使えないんです。1人用ベビーカーじゃ、上2人の対応がもう限界……
3人目妊娠中のママさんからのご相談。ダメだとわかっているけれど、1人用ベビーカーに子ども2人が無理やり乗り込むことがあり、どうしたらいいか困っている状態です。
妊娠中なので、抱っこ紐は使えません。長男は2歳9か月、次男は1歳5か月(相談受付時の月齢)で、まだまだ次男は長距離の歩行が難しい状態です。
次男をベビーカーに乗せると「ぼくも!」と長男も乗りたがってしまい、短い距離なら2人を乗せて移動することも……。

それは大変な状態ですね。ベビーカーの転倒や耐荷重の問題もあるので、早急に解決させたい課題です。
主な移動手段は車と徒歩が多いご家庭です。3人目が産まれたら、主に抱っこ紐での移動を想定しています。
まずは長男・次男のための2人乗りベビーカーを検討したいというご相談です。月齢の近いお子さまがいる家庭の参考になれば幸いです。
一緒に“わからない”をほどいていきましょう
この記事を書いたちゃこまるについて

- ベビー用品販売員歴、14年目
- チャイルドシート指導員
- 抱っこ紐検定1級修了
- 子育て心理アドバイザー認定試験合格
- 2024年接客コンクール全国2位(本業にて)
- 担当はベビーカー、チャイルドシート、抱っこ紐などの大型育児用品
- 男女の年子のお母さん(大学2年と社会人1年目)
- 子どもが0歳児の時から働くワ―ママ
ご相談内容とご家族の状況

今回ご相談いただいたのは、第三子の出産を控えているママさん。
所有しているベビーカーは、2012年発売のコンビ製メチャカルシリーズのベビーカーで、現在も使用中。
第三子は11月出産予定で、次男を抱っこしてあげられない状況です。
普段は車移動がほとんどですが、やはりちょっとした買い物や遊びに行くときなどはベビーカーが活躍する場面もあるそうです。
次男をベビーカーに乗せると、長男が「僕も!僕も!」と歩かなくなってしまい、ママは本当に困っている様子。

ダメだとわかっているけど、抱っこできなので少しの距離なら無理やり乗せることもあって…

それは大変!転倒した時のリスクが大きいですね…
相談者さまは、雪の多く降る地域にお住まいのため、冬はベビーカーが使用できません。
春頃に2人乗りベビーカーの使用を検討するべき?とのことでしたが、もっとお腹の大きくなる夏終わりから秋にかけて必要性を感じる可能性も。
今から先に知識を付けておいても損はないので、取り急ぎご提案する運びとなりました。
2人乗りベビーカーのメリット・デメリット

年の近い兄弟や双子ちゃんがいるご家庭では、1台でふたり一緒に乗れる2人乗りベビーカーが候補にあがることもあるでしょう。
ここでは、実際に2人乗りベビーカーを使うことで感じるメリット・デメリットを解説します。
メリット①ふたり同時に乗れるから移動が楽
上の子と下の子、どっちかを抱っこしながらもう片方をベビーカーに…なんて日々のバタバタがぐんと楽になります。
相談者さまのように、3人目を妊娠中のママにとっては「抱っこしたくてもできない」場面ばかり。そんなときに2人乗りベビーカーがあると、安心してお出かけできるようになります◎
メリット②迷子や事故のリスクを減らせる
人混みの中でも、2人ともベビーカーに乗っていれば安全性はグンとアップ!
とくに活発な上の子がいるときには、「走って行っちゃった…」を防げるのも大きなポイントです。妊娠中はサッと追いかけるのも大変なので、乗せておける安心感は大きいですね。
メリット③上の子の「乗りたい!」に応えられる
「抱っこして〜」「ベビーカー乗りたい〜」そんなお兄ちゃん・お姉ちゃんの気持ちにも応えられるので、お出かけ中のご機嫌トラブルも減ります。
「もう大きいから歩いて!」と言いたくなっちゃう場面でも、2人乗りなら気持ちに寄り添える余裕が生まれます。
デメリット①サイズと重さ
どうしても1人用より本体サイズが大きくなり、重量も重め。車への積み下ろしや、段差・坂道では少し力が必要になります。
折りたたんだあともボリュームがあるので、車のトランクや玄関など、置き場所の確保は事前に考えておくと安心です。
デメリット②狭い道やお店では操作しにくいこともある
縦型・横型どちらでも、小回りが利きにくかったり、通路の狭いお店では動かしにくさを感じることもあります。
とくに混雑する場所では、事前に道幅やルートを確認しておくとスムーズに移動できます。
月齢の近いきょうだいには「前後並び」のタンデム型ベビーカーがおすすめ

2人乗りベビーカーには、大きく分けて「横に並ぶタイプ(横型)」と「前後に並ぶタイプ(タンデム型)」の2種類があります。
双子の場合は横型が主流ですが、今回相談者様におすすめするのは、前後に並ぶ“タンデム型”のベビーカーです。
タンデム型(前後型)ベビーカーのメリット
タンデム型は横幅がスリムなため、スーパーやショッピングモールなどの店舗の通路、駅の改札や狭い歩道などで比較的スムーズな移動が可能です。

横型だと通れない道も、タンデム型なら行ける場所が広がる安心感があります
そして、このあと紹介する5機種は、どれも後ろの席が「座る&立つ」両方に対応したタイプ。上の子の気分に合わせて座っても立ってもOKなベビーカーです。
「ちょっと疲れたから座りたい…」というときは座席に、「周りを見ながら立ってたい!」というときは立ち乗りボードに、というふうに上の子の気持ちや体力に合わせて使い分けられるのがうれしいポイントです。
タンデム型(前後型)ベビーカーの注意点
前後に長さがある分、エレベーターの中や狭い通路での方向転換には慣れるまで苦戦するかもしれません。
さらに、2人の子どもを乗せたうえで、ベビーカー本体もしっかりした作りなので、押すときにずっしり重く感じることもあります。坂道や段差ではちょっと頑張りどころです。

あとは、きょうだいで前後の席の取り合いが起きる可能性が十分考えられるので、上手に言い聞かせるようにしましょう。
タンデム型2人乗りベビーカー5機種を徹底比較!

1人乗りのベビーカーよりも種類は限られますが、さまざまなメーカーから販売されています。
今回は5台(自立しないもの3台、自立するもの2台)を紹介します。
GRACO(グレコ) ルームフォーツー
前の席は3段階のリクライニング付きで、後ろの席は「座る&立つ」のどちらにも対応できるハイブリッドタイプ。
前後どちらにもカップホルダーが付いていること、立ち乗りステップが広くて安全、荷物がたくさん入る点が使いやすさのポイントです。
KATOJI(カトージ) 二人でゴー
ルームフォーツーよりも幌が大きいので、日差しをしっかりカットできます。後ろの席に立って乗る際、体を支えるスタンディングベルトがあるので安心して押すことが可能。
リクライニング角度は3段階、後ろの席は「座る&立つ」のどちらにも対応できるタイプです。
オプションのリアシートを購入すれば、後ろの席に生後6か月経過した赤ちゃんをのせることができます。
Nebio(ネビオ) アミティエF
重さは10kg以下で価格も2万円以下というコスパの良い二人乗りベビーカー。リクライニングが無段階調節なので、お子さまがちょうどよい角度にすることができます。
後ろの席は「座る&立つ」のどちらにも対応できるタイプで、体を支えるスタンディングベルト標準装備です。
KATOJI(カトージ)ツーシーターネクスト
2人乗りベビーカーの中では軽量で横幅もスリムです。スタンド付きで、たたんだ時に自立するので玄関や物置などに立てて収納OK。
後ろの席に立って乗る場合、幅の広い生地で子どもの背中を支えるので安定感が抜群です。前出のカトージ二人でゴーよりもシートのクッション性や質が上のベビーカー。
ドリンクホルダーがないので別に購入する必要があります。こちらもリアシートを購入すれば後ろの席に赤ちゃんを乗せられます。
日本育児 シット&スタンド スマートライド
5種類の中で唯一、前後両方とも大きめなシングルタイヤ。でこぼこ道に強く、溝にハマりにくいのがうれしいポイント。たたんだ時に自立するので置き場所に困りません。
かごは、グッと引き出して大きく使えるアコーディオン式バスケットで、最大耐荷重が13kgとたっぷりと荷物が入れられます。
前の席にも後ろ側にも、ドリンクを入れられるホルダー付きトレイがあります。
比較表
たたんだ時に自立しない3種と、自立する2種で比較表を分けています。
ベビーカーは、使用していないときの保管場所も考えておかなければならないので参考にしてください。
自立しない3種類
![]() GRACOルームフォーツー | ![]() KATOJI二人でゴー | ![]() NebioアミティエF | |
メーカー希望 小売価格(税込) | 24,200円 | 29,480円 | 19,800円 |
重量 | 12.2kg | 10.1kg | 9.5kg |
サイズ(cm) | 開:W56.9xD111.1xH111.5 閉:W56.7xD47xH91.2 | 開:W54xD112(最大116)xH107 閉:W55xD31xH114 | 開:W53xD112(最大116)xH107 閉:W52xD31xH114 |
使用月齢(前席) | 生後7か月頃~体重22.7kg あるいは身長114.3cmまで | 生後4か月~体重20kg | 首のすわった生後4か月頃~36か月頃 (体重15kg) |
使用月齢(後席) | 2歳半頃~体重22.7kg あるいは身長114.3cmまで | 2歳半~体重20kg | 3歳頃~5歳頃 (体重15kg~22kg) |
リクライニング | 3段階 | 無段階式 | 無段階式 |
かご | 27L | W35×D30~38×H16cm | W30×31~48×16cm 耐荷重3kg |
ドリンクトレイ | 前後にあり | 前にあり | 前にあり |
後席用 スタンディングベルト | なし | あり | あり |
自立 | しない | しない | しない |
リアシート | 別売りなし | 別売り取付可能 | 別売りなし |
タイヤ | 前:ダブル 後:シングル | 前:ダブル 後:シングル | 前:ダブル 後:シングル |
特徴 | 22.7kgまで長く使える | 前席が早い月齢から使用可能 | リーズナブル |
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自立しないので、使用しないときの保管場所を考えてから購入する必要があります。
車に乗せておくのか、物置などに入れるのか、玄関に置くスペースがあるのかなど、確認が必要です。
自立する2種類
![]() KATOJIツーシーターネクスト | ![]() 日本育児シットアンドスタンド | |
メーカー希望 小売価格(税込) | 33,880円 | 39,600円 |
重量 | 8.3kg | 11.5kg |
サイズ(cm) | 開:W49xD104xH103 閉:W33xD49xH108 | 開:W57xD124xH114 閉:W57xD40xH108 |
使用月齢(前席) | 生後6か月~36か月頃 (15kgまで) | 6か月ころ~体重22kgまで (一人でお座りができないと使用不可) |
使用月齢(後席) | キッズシート→1歳頃~20kg キッズボード→3歳頃~20kg | 2歳半頃~体重22kg (身長が101cm以下) |
リクライニング | 3段階 | 無段階式 |
かご | W30×D33~47×H26cm | 30L(拡張時:43.2L) 耐荷重9Kg(拡張時:13Kg) |
ドリンクトレイ | なし | 前後にあり |
後席用 スタンディングベルト | 布地で幅広 | なし |
自立 | する | する |
リアシート | 別売り取付可能 | 別売りなし |
タイヤ | 前:ダブル 後:シングル | 前:シングル 後:シングル |
特徴 | スリムで軽量 | タイヤが大きく安定感◎ |
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自立するので、玄関に立てて置くことが可能です。もちろん1人用ベビーカーよりは大きいので事前に置くスペースのイメージをしておくといいでしょう。
3人目の赤ちゃんがベビーカーに乗れるようになったら?使い方の工夫いろいろ!

3人目のお子さまが生まれて、首や腰がすわってベビーカーに乗れるようになる時期がやってきますよね。
そんなとき、「2人乗りベビーカー、どう使ったらいい?」と不安になるかもしれませんが、ちょっとした工夫でまだまだ活躍してくれます◎
- 上の子が長い距離を歩けるようになると、席が空く!
- 立ち乗りボードを活用!
- 別売りリアシート購入で年齢に合わせた座席の使い分けもできる!
まず理想的なのは、長男や次男が長距離の歩行に慣れてくること。
「ぼく歩けるよ!」「もうベビーカー乗らない!」なんて成長が見られたら、その分、前席に第三子を乗せることができます。

実際、3歳ごろからは気分が乗れば長く歩ける子が増えてきます
しかし、まだちょっと歩くのが不安定だったり、急に「疲れた〜」となる日もあるはず。そんなときは立ち乗りボードが大活躍!
長男か次男がボードに立ってくれれば、座席はそのまま第三子用に使えます。
「今日は長男はボード、次男は座席、3番目は抱っこ紐で出発!」「今日は3番目を前の席、次男はボード、長男は歩き」…という風に、日によって組み合わせを柔軟に変えるのもアリです◎

またはKATOJIのベビーカーのように、リアシートを別に購入できるものだと様々な場面に対応できます。
このように、タンデム型ベビーカーは、工夫次第で3人育児のサポートアイテムにもなってくれる頼もしい存在。
「長く使えるかな?」と不安に思った方も、これなら“その先”まで見据えて選べます。
まとめ:3人育児を少しでもラクに、楽しくするためのベビーカー選び

お子さまが3人になると、毎日の外出やお買い物も一気にハードモードに…。しかし、今の家族構成やこれからの成長を見据えたベビーカー選びをすることで、グッと移動の負担を減らすことができます◎
チェック項目 | 見るポイント | こんな人におすすめ |
ベビーカーのタイプ | 前後に並ぶ「タンデム型」?横に並ぶ「横型」? | 年の近いきょうだいはタンデム型 |
後席のタイプ | 座席と立ち乗りボードの兼用か?固定座席か? | 上の子の気分に合わせて立ち・座りを切り替えたいご家庭に◎ |
リクライニング機能 | 前席の倒れる角度はどのくらい? | 下の子がまだ小さい(お昼寝が多い)場合は深めリクライニングが安心 |
折りたたみやすさ・収納性 | 自立する?折りたたみサイズは? | 車に積む・玄関に置くスペースが限られている方は要チェック! |
荷物スペース | 下カゴの大きさや出し入れしやすさは? | おむつ・買い物袋など、荷物が多い日常を支えてくれる |
お子さまの成長後の使い方 | 3人目が使える?上の子は歩けそう?立ち乗りは活用できる? | “今だけ”じゃなく“これから”も見据えておくと安心♪ |
価格とコスパ | 機能と価格のバランスは? | 長く使いたい・コスパ重視の方は“実用性の高さ”にも注目を! |

今の2人にぴったりなのは「タンデム型」ベビーカー!
長男・次男との今のお出かけには、前後に並ぶタンデム型ベビーカーが最適。
特に後ろに立ち乗りボードがついているタイプなら、長男くんの「今日は立ちたい」「やっぱり座りたい!」の気分にも柔軟に対応できます♪
第三子がベビーカーに乗れるようになってからも、座席の組み合わせを工夫したり、上の子が長時間歩けるようになったりすることで、タンデム型は引き続き活用OK。
“今だけ”じゃなく、“これから先”まで見越した選び方ができるのも、タンデム型のいいところです。

毎日頑張るママ・パパの負担がちょっとでも軽くなって、「今日はどこ行こうか?」と親子みんなが笑顔でおでかけできる。そんなベビーカー選びのお手伝いができていたら嬉しいです
このように、ご家族の状況に合わせて一人ひとりに合った大型育児用品の選び方のサポートを行っています。
相談できる方が近くにいない方、毎日忙しくて調べる時間のない方など、ぜひお気軽にご相談ください。
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私自身、育児に悩んだり、情報の多さに戸惑った経験があるからこそ、ひとりひとりの「ちょっと聞きたい」に寄り添いたいと思っています😊
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