「息子のときはこうしたから、娘にも同じようにしてあげたい」
お孫さんの誕生を心から楽しみにしながらも、ふと頭をよぎるのは「平等」という言葉。
でも、本当に同じにすることが「平等」なのでしょうか?
今回は、あるおばあちゃんがチャイルドシート選びで悩まれたお話をご紹介します。

特に「平等」という点で頭を抱えている方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
この記事を書いたちゃこまるについて

- ベビー用品販売員歴、14年目
- チャイルドシート指導員
- 抱っこ紐検定1級修了
- 子育て心理アドバイザー認定試験合格
- 2024年接客コンクール全国2位(本業にて)
- 担当はベビーカー、チャイルドシート、抱っこ紐などの大型育児用品
- 男女の年子のお母さん(大学2年と社会人1年目)
- 子どもが0歳児の時から働くワ―ママ
ご相談者さまの状況(50代・パート主婦)

ご相談をしてくださったのは、50代のパート主婦の方。今年の夏、娘さんご夫婦に第一子が誕生予定とのことで、チャイルドシートを贈りたい——そんなご相談でした。
ただ、その“贈りたい気持ち”には少し迷いもありました。
「息子には5万円のチャイルドシート、娘にも同スペックを…」と揺れる気持ち


相談者さまの悩みは、「娘にも、息子のときと同じくらいのスペックのチャイルドシートを買ってあげたい」ということ。
相談を受けた際、「2年前に息子さんに買ってあげたチャイルドシートよりも高スペックなのに、価格は数千円足すだけで購入できるチャイルドシートを見つけた」とのこと。
「同じくらいの値段なら、スペックが良いものを買ってあげたい…」と思ったそうですが、性能だけで比べると、娘さんのほうが“良い物”になるかもしれない——。
- 「でも、これだと不公平になるのでは?」
- 「でも、娘には気兼ねなく渡したい」
- 「でも、現金は渡さないって言ってあるしいいよね…」
と、「兄妹平等にしなくちゃいけないけど…でも…」の繰り返し。心が揺れる状況を丁寧にじっくりお聞きしました。

「現金は渡さないと話してあるけれど、これ以上、娘にばかり与えてしまって良いのだろうか…」そんな葛藤を抱えていらっしゃいました。
ゆっくりと、そしてじっくりお話を進めていくと……ぽつりと話し始めた本音はこうでした。
「息子の時はお嫁さんに気を使った分、自分の娘には色々してあげたい。」
相談者さまのお悩みに寄り添って提案した内容

私からは、次の3つのことをお話しさせていただきました。
2年前と今とでは、同じ価格で「同等スペック」のものはもう買えない
2年前と今では、車の仕様も、チャイルドシートの進化も違います。
息子さんの車と娘さんのご主人の車では、車種が違えば当然相性も異なるため、“同じ(ような)モデル”を選ぶのがベストとは限りません。
新安全基準R129が完全適応になったのは2023年9月からなので、息子さんへ購入したチャイルドシートはその前の基準R44の商品です。

むしろ今、娘さんご夫婦の車に合う安全なモデルが、数千円の差で手に入るなら、それを選ぶことは「配慮であり愛情」ですとお伝えしました。
そして、2年前と今では物価も上がっています。当時と同じ価格で同等のスペックのチャイルドシートを探そうと思っても、結局は高くなってしまう可能性が高いです。
それならば、今の良いものを納得のいく価格で選ぶ方が、結果的に満足度が高いのではないでしょうかともお伝えしました。
「気持ちの平等」は、“まったく同じ”じゃなくていい
相談者さまは、2年前にはお嫁さんに気を使い、現金のお祝いもされたとのこと。
今回はご自身の娘さんということもあり、自然体で「してあげたい」と思えることが多い様子でした。

実はそれって、とっても素敵なことですよね!
お孫さんが生まれたあと、娘さんは里帰りしてくる予定とのこと。
産後のお世話を一緒にする中で、自然と関わりが深くなることも考えると、「してあげたいこと」も変わってくるのは当然です。
「あげたい」と思う気持ちを、遠慮なくカタチにしていい
相談者さまは、兄妹間で「お母さんに何買ってもらった?」という会話をされたらどうしよう…と不安そうにしていました。
しかし、チャイルドシートの話題が息子さんご夫婦と娘さんご夫婦の間で交わされる可能性も低そうです(近所に住んでいないため)。
なので、最後にお伝えしたのはこのひと言。

だったら、“あげたい”と思う気持ちを、大切にしてもいいんじゃないでしょうか
何より、比べ合うための贈り物ではなく「愛情のかたち」として届けられるなら、それが一番自然です。
“平等”って、数字や金額を合わせることじゃなくて、そのときどきの関わりや、相手への想いを込めることなのではないでしょうか。
そんな話をしながら、今回は高スペックなモデルをお選びいただきました。
結果として購入したチャイルドシートは「コンビTHE S R129 エッグショック ZF」
それでも相談者さまが「同じメーカー・似たような見た目であること」がどうしても頭から抜けないようでした。
そこでセールになっていて気になっていたのは「コンビTHE S R129 エッグショック ZF」。

娘さんのご主人の車はテスラ。車種別適合確認を行い、ご主人の希望なども聞いていただいてカラーも決定。
注文からチャイルドシート到着までの間に、相談者さまと娘さんご夫婦は店舗へ行って取り付け方の確認や練習をしました。
ご夫婦にも実際とても喜んでもらえて、相談者さまは「これでいいんだよね!ありがとう!」と、迷いが晴れてスッキリとした、とても素敵な笑顔でした。
贈り物に「平等」の線引きは必要?「平等」のかたちはひとつじゃない!


今回のチャイルドシート選びを通して改めて感じたのは、贈り物における「平等」の難しさです。
息子さんにも、娘さんにも「どちらにも気持ちよく贈りたい」そんな想いは、どちらかをひいきしたいわけじゃなく、どちらも大切に思っている証拠です。
しかし、ついつい「同じようにしてあげたい」と思ってしまいますよね。
平等って、本当は「同じものをあげること」じゃなくて、「どちらにも、ちゃんと心を向けること」なのかもしれません。
完璧な「平等」を追求するよりも、「あげたい」という気持ちを大切にすることが、贈る側も贈られる側も幸せな気持ちで出産を迎えられるのではないでしょうか。

悩みながら選んだ贈り物は、どれも愛情の証です。
「誰にどう思われるか」よりも、「今の自分がしたいと思えること」を大切にしてみてくださいね。
迷いながらも「渡してあげたい」と思ったあなたの気持ちが、一番の贈り物になります!
今回の記事が、お孫さんへの贈り物で悩んでいる方にとって、少しでもヒントになれば幸いです。
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